KAZARI kitchen を運営する KAZARIについて、KAZARI は何を目指し、どんな未来を描こうとしているのか。社主のヤスムラミチヨシが自分の言葉でお話しします。

MESSAGE

KAZARI代表 ヤスムラミチヨシ

社会課題の解決を生業にする

僕は2014年に12年勤めた会社を辞めて広島にUターン、2015年にKAZARIを創業しました。以来、社会活動家として「地域の困りごとの解決」を最重要課題に掲げ、様々な事業を展開してきました。

なぜ社会起業家に転身したのか

僕は高校卒業後、希望していた大手アパレル会社にアルバイトとして入社しました。新規店舗立ち上げ等で着実に実績を積み上げ、2011年には念願だった東京本社への異動を果たしました。
しかし憧れていた企業の中枢に入って見えたのは、行き過ぎた利益追求により生じたアパレル業界の矛盾。そこに強烈な違和感を感じた僕は、異動直後の3月に起きた東日本大震災や、長時間労働のストレスも重なってうつ病を発症したのです。

産業医と相談の結果、1年間、休職をすることにしたのですが、それは社会人になって初めて得た長期休暇でした。体と心をゆっくり休めながら考えたのは、自分はこれからどんな働き方、生き方を選ぶのか、ということ。片っ端から本を読み漁り、社会や経済の仕組みについて学び直しました。

さまざまに模索する中で、ようやくたどり着いたのは社会活動家という言葉。自分(自社)の利益を追求するのではなく、地域の課題に向き合う。これを生業にできるなら、それこそが僕が求める道だと思いました。うつ病の発症から3年後、僕は会社に辞表を出し、故郷広島で社会起業家としての活動を始めたのです。

その僕の背中を押してくれるのは家族です。そして家族の存在こそが、社会起業家として活動し続けるモチベーションです。
僕は2008年に結婚し、3人の子どもがいます。長男は知的障がいを抱えて生まれました。「どんな子ども達も活躍できる社会はどんな社会だろう」「どうしたら人が人を助けるのが当たり前の社会になるだろう」、そう考えるのは、ごく自然のことでした。

「どんな子どもも活躍できて、人が人を助けるのが当たり前の社会」を実現すること、それこそが誰もが生きやすい未来を作ることであり、KAZARIが目指すビジョンです。
その実現に向けて、地域が抱える社会問題を一つずつ解決していく。シンプルにこれしかないと思っています。

KAZARI kitchenについて

KAZARI kitchenもまた、「地域の困りごとの解決」という基本理念に基づき、立ち上げた事業です。

2020年に突如現れ、あっという間に世界を覆い尽くした新型コロナ感染症。人々はあらゆる社会活動を制限され、これまでの暮らし方、働き方の変革を余儀なくされました。特に飲食、物販業の危機感は深刻で、「この状況にどう対応していけがいいのかわからない」「何か始めようにも、リスクが大きすぎて踏み切れない」といった相談をたくさんいただきました。

一方で、過疎地域では「近隣にスーパーや飲食店がなくて困る」という声は以前からあったのですが、最近は都市周辺部においても、高齢者や育児中の世代から同じような声が聞かれるようになりました。

必要とする人や地域が存在するにも関わらず、飲食店やスーパーが事業として成り立たない。一見、相反する2つの課題が見えたとき、そのどちらも解決しつつ、地域経済の活性化に繋がる方法があるのではないかと考えました。そして思いついたのが、低コストで手軽に始めることができ、活動地域を自由に設定できる移動販売車サービス「KAZARI kitchen」です。

KAZARI kitchenは、必要な販売期間に応じた許可申請や場所選びと打診、飲食スペースの設営、キッチンカーのデザインや利用期間終了後のキッチンカーの回収までを全てをパッケージ化、ワンストップで利用できるのが大きな特徴で、「新しく事業を始めたいが、リスクは最小限に抑えたい」という要望に応えるサービスになっています。

またKAZARI kitchenを利用いただく皆さんには、KAZARIがこれまで社会事業で培ってきたあらゆる技術や産学官民のネットワークをプラットフォーム化して、制限なく自由に活用いただきたいと考えています。

KAZARI kitchenは、若い世代の人たちや僕と同じように壁にぶつかり新たな生き方を模索している人、新たな未来に向かって挑戦する人に利用してもらいたいと立ち上げたサービスです。多くの方に利用いただき、皆さんと一緒に社会の一助となれるような体験を共有できればと心から願っています。

KAZARI kitchenと従来の移動販売車サービスの比較

従来のサービス

・許可申請作業を自分で行う必要がある
・基本は毎日車を移動させ、営業が終わった後には撤去しなければならない
・カスタマイズができない
・オプションなどの選択肢が少ない
・休憩できるスペースがないことが多い

弊社のサービス

・許可申請、場所の選定と段取りなど煩雑な作業は一切不要
・プランに応じて数ヶ月常駐できるサービスを提供。日々準備、片付けは不要。また利用に関しては設営は弊社、撤去はパートナー企業が実施。
・環境を整える豊富なオプションサービス
・移動頻度が低く、安全性に特化したキッチンカーカスタマイズが可能
・ラッピングやデザインのカスタマイズが可能


ヤスムラ ミチヨシ

1984年広島市生まれ。高校卒業後、大手アパレル企業に就職。中四国の店舗運営に携わった後、2011年から東京の本部で広報業務やウェブマーケティングを担当。2013年に広島にUターン。個人事業主としてKAZARIを創業後、遊休施設を活用したアウトドアイベント等の企画・運営を行う株式会社etc.CARAVAN、空き家や空き地の利活用を通してまちづくりを行う株式会社TOWN DESIGN LABO、子育て環境の改善とビジネスを結びつける株式会社nicopiaを設立。社会起業家として地域が抱える様々な社会問題の解決に取り組む。